
『あさぎまだら』
監督・脚本:沖田修一
配給:東京テアトル
尺:126分
Filmarks評価:☆3.5
主題歌:「プチトマト」/古墳シスターズ
あらすじ
柳井環境保健所で働く今岡恵介(松田龍平)は、近隣の周防大島町で最近話題になっているキッチンカーカフェの存在を知る。管轄内のはずだが営業許可願を手続きした記憶がなく、確認のためカフェを訪れる。キッチンカーの外装には渡り蝶であるアサギマダラのイラスト。カフェ店主の吉永英子(尾野真千子)は小学校時代の同級生であった。かつて今岡と吉永は家が近く、学校終わりによく一緒に帰る仲だった。しかし5年生の夏、家庭の都合で吉永は県外へと引っ越していく。2人は思いがけず30年ぶりの再会を果たす。
吉永は、店員の相良希(のん)とキッチンカーで全国各地を転々としながら暮らしているという。吉永が持っていた営業許可証は、数か月前に別の市で取得されたものだった。今岡は立場上手続きを求めるが、吉永は「10日後にはまた出発するから」と目こぼしをねだる。
開店から日は浅いが、吉永と希の人当たりのよさからか、カフェは町民に受け入れられているようだった。今岡は仕事の都合をつけて何度もカフェへ足を運ぶ。吉永のあっけらかんとした言動や屈託のない笑顔の明るさに30年前の面影を見て、今岡は内心動揺する。
ある日、用事で吉永が出かけたため、カフェの番を任された今岡は希と話し込むことになる。希の母親は吉永と懇意にしていたが、数年前に亡くなってしまった。身寄りのなかった希のことを吉永が心配し、身元を引き受けてともに旅するようになったという。今岡は、そもそもなぜ吉永は旅をしているのかと尋ねたが、希は知らないと答える。「英子さんに直接訊いてみたら」と言われるが今岡はためらう。
再会から10日後の朝、今岡がカフェを訪れると、吉永は約束どおり出発の準備をしていた。別れの挨拶のため今岡が声をかけようとすると、先んじて吉永から昨日のメニューになっていた炊き込みご飯のおにぎりを手渡される。「友達が友達にあげるのは営業じゃあないでしょ」と言われ、吉永は黙って受け取る。遠ざかっていくキッチンカーの助手席から希が手を振る姿を、今岡は見えなくなるまでじっと見送っていた。
存在しないメッセージ動画
ラース―はい。せーの。
全員 ―古墳シスターズです。
松山 ―ボーカル・ギターの松山航です。
松本 ―ギターの、松本陸弥です。
小幡 ―ベースの小幡隆志です。
ラース―ドラムのラースです。この度公開となる沖田修一監督の映画『あさぎまだら』、ぼくたち古墳シスターズの楽曲「プチトマト」が主題歌となっております。
松山 ―なんとね!
松本 ―なんとですよお。
Q.オファーをもらった際の反応は?
ラース―まあ、まずは驚きましたよね。
小幡 ―ほんまにおれらで合っとる? って何回も確認しましたね。
ラース―なんか違うバンドと間違えられてるんじゃないかーって。
松山 ―縄文ブラザーズとかとなあ。
小幡 ―そんなんおるん?(笑)
ラース―まあでも(笑) 何回かメールでやりとりさせてもらって、そのあと監督ともお話させてもらうことになって。そこでさすがに確信しましたね。
松本 ―ほんまにおれら宛てのオファーなんや、ってなったときはもう、嬉しかったですね。
Q.映画で印象的なシーンは?
松山 ―ラース、言うてや。
ラース―ぼくっすか。
小幡 ―ラースがいちばんなんか、感動しとったしな。
ラース―ぼくはあのー……終盤の、手つなぐシーンですね。あっでもこれ、ネタバレになっちゃうか。だめだったら切ってほしいんですけど。あそこの英子さん(尾野真千子)のあの……表情とか、もう仕草が、ほんまに印象的でしたね。
松山 ―めっちゃふつうのこと言うやん。
ラース―じゃあ松山さんとか、ないっすか。
松山 ―おれ? おれはねえ、あの、炊き込みご飯! あれ作るシーン、マジでめっちゃ美味そ~! って思いながら観てた。
ラース―あー、たしかに。料理がすごく、どれも美味しそうに撮られてましたよね。
松本 ―わかる。
小幡 ―ぼくも観ててお腹空きました。
Q.楽曲「プチトマト」について
松山 ―これはぼく、松山が作った曲でございます。書き下ろしではなくて、すでにある曲を選んでいただいて。
ラース―『カノン』に収録されておりますー。
松山 ―歌詞と、曲の大元はぼくが作って。ギターは松本くんにも考えてもらって。
松本 ―考えました。
ラース―なんか、歌詞の裏話とかあります?
松山 ―これはですね……ないです!
小幡 ―(笑)
松山 ―一応、元ネタとかはあるはあるよ。ありますけど、裏話って言うほどじゃないかな。もう、書いてあるまんまなんで。
ラース―思い出をそのまんま書いたみたいな。
松山 ―みたいな。ぼくはだから、いつも気を付けてることなんですけど、歌詞にメッセージは入れないようにしてるんです。情景描写なら情景描写だけにして。そしたら逆に、どんなメッセージにも寄り添えるようになるというか。今回なら今岡くんと吉永さんの関係って、映画の中でははっきり描かれていないですけど、もしかしたら「プチトマト」みたいな出来事とかも昔あったんじゃないかって。そういう気持ちにできるというか。
ラース―エンディングで流れて聴いてると、そんな感じしてきますよね。
松山 ―そういう説もあるよなっていう。
Q.最後にメッセージ
松山 ―沖田監督の『あさぎまだら』、本当に素敵で心温まる映画だと思います。
ラース―ぜひぜひ劇場で、ぼくたちの楽曲とともにお楽しみいただけたら幸いです。
松山 ―最後、松本くん。一言なんか。
松本 ―みんな!(カメラに向かって指差す) 観てくれよ、なっ!(ポーズを決める)
ラース―古墳シスターズでしたー!